ちょんな
「ちょんな」とは、木を削る大工道具として
古くから使われている手斧の事です。


<平成22年10月 >

山わさび
 昨年二月放送の「秘密のケンミンSHOW」で北海道の道東地方の人たちがよく食べているという「山わさび」が紹介された。

 すりおろして醤油をかけて温かい御飯にたっぷりのせて食べていたが、なんだかえらくうまそうに見えた。早速帯広に住んでいる知人に電話をかけ送ってもらうように頼んだ。ところがテレビの威力はおそろしい、次の日にスーパーへ買いに行ったところ、どこの店でも売り切れになっていて、今度の入荷が何時になるかわからないという。入荷したら送ってもらうことにして、楽しみに待つこととなった。二週間ほどしてクール便が届いた。開けるとゴボウによく似ているがもう少し色が白く少し太めの根っこが15センチぐらいにカットされて6本入っている。これが山わさびか。かすかに本わさびによく似た刺激臭がする。
 おろし金ですりおろすと水分の少ない大根おろしのようになった。英名を「ホースラディシュ」という、直訳すればウマダイコンだ。
 醤油をかけてかき混ぜてテレビで見たようにたっぷり御飯の上にのせた。
 思い切りほおばったら目の前でなにかが炸裂した。反射的に口の中の御飯を吐き出す。ものすごい刺激だ。辛いというより鼻と喉への刺激がすごい。涙と鼻水がグチャグチャ出てくる。口で荒い息をつきながら水を飲んだが、なかなかおさまらない。北海道人は本当にこうして食べているのだろうか。テレビで食べていたあの量は何なのだろう、すりおろして時間がたって気が抜けたものを使っていたのだろうか。あの番組のまねをして悶絶した人は日本中で何百人もいただろう。御飯の友にするのは懲りたのでステーキの薬味にしてみた。外国ではロースとビーフの薬味として欠かせないものだそうなので、脂の強いものとあうのだろう。案の定ステーキに少しつけて食べるとさっぱりした感じがあっておいしい。どうも日本料理には不向きなようだ。
 ついてきたメモに「切れ端を植えておくと芽が出て大きくなります。」と書かれていたので、5センチほどの切れ端を庭の桃の木の下に埋めておいた。北海道の植物だ、こんな暖かいところで芽を出すはずもないだろうと忘れていた。

 5月に入った頃、埋めたところから大きな葉っぱがぼやぼやと生えている。
 山わさびが芽を出したようだ、30センチぐらいの大きな葉で、形は庭に生えているタデ科の「ギシギシ」や「スイバ」によく似ている。しばらくすると葉っぱがなにかの虫に食べられて葉脈だけになってしまった。これで枯れてしまうかと思ったが、今年はまた立派な葉を茂らせた。今度は虫の被害を受けないように、軽く消毒しておいた。光合成をどんどんやって根にたっぷり養分を貯めて収穫してみたい。収穫できるのは10月頃からというので、お祭りには、遊びに来たお客さんに食べさせて悶絶させてやろう。



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