2004年9月
今年の夏は暑い日が続きました。オリンピックも熱い夜が続きました。選手たちのすばらしい活躍が景気も引き上げてくれるといいのですが・・・。
さて、浜松市栄町にある「浜松銀行協会」をご存知でしょうか。ZAZAシティから西に約400m行くと、白いスペイン風の建物があります。昭和5年竣工の、浜松大空襲をくぐり抜けたとは思えない大変美しい建物です。
設計は中村与資平氏。静岡市庁舎、静岡銀行本店、静岡銀行浜松支店の設計者としても有名な方です。建物は国の登録文化財にも指定され、外観だけでなく、壁のコテ仕上、幾何学模様のモザイクタイル、ステンドガラスから調度品に至るまで、大変良い状態で保存されています。浜松市に残る数少ない文化財の一つといえるでしょう。
この建物はこの夏、県銀行協会から浜松市に譲渡されることが決まりました。するといくつかのNPO団体等から、今後は保存しながら有効に活用していきたいという要望が市に寄せられました。団体の活動拠点になったり、ミニコンサート会場になったりとして。銀行協会の役目を終えたすばらしい建物が新しく生まれ変わるのと同時に、それを市民の手で成し遂げようとする新しい社会が生まれようとしているように思います。
<M.S>