2006年1月
風が運んでくれる物
冬虫夏草と云うキノコがあります。
ネパールのチベット、カトマンズ、ドルコの部落の人々の生活の変化について、テレビの中で語られた事です。
ネパールのチベット、カトマンズ、ドルコの部落の人々の生活の変化について、テレビの中で語られた事です。
高原での自給自足の彼らの生活から、草原に自生するこのキノコが、中国や韓国に薬草として売られ、その民族にとって今まで手にした事の無い現金を得る事になりました。又その商人達によりいろいろな商品や、今まで口にした事の無い缶ジュースや子供に与える飴を手に入れる事ができる様になり、そしてより高額なお金を得るため、キノコを取る事に夢中になり、人間関係と何かが失われていっています。
今迄歯をみがく習慣の無い人達の、子供の多くに虫歯が起こってしまいました。又ゴミと云う存在すら感じなかった人達の回りには、空カンやビニール袋が徐々に散らばり増えて行きます。元々自給自足の彼らには、自分達の出すゴミは自然消滅するはずの物で“風が運び去ってくれる物”だったのです。ですからゴミの処分の方法は考えられない事なのです。
近来 私達の回りの日々の変化には考えさせられてしまいますが、新しく入ってくる様々な情報も、取り入れるべきか選択する必要があります。ですがそれすらも多すぎて判断ができなくなってしまっている様に思えます。
人々は多くの物を求めるが、求めすぎると後で悲しい思いをするとも語っていました。
2006年 元旦 <T.K>