コラム「ちょんな」

　時計の歴史は紀元前３５００年頃の「日時計」が始まりとされ、その後は砂時計・火時計・水時計・振子式時計など徐々に進化していきます。持ち運べる時計としては、１５００年頃にピーター・ヘンラインが開発した「懐中時計」が広まりました。懐中時計は実用性が高い腕時計が開発される19世紀まで長きに渡り使われます。
最も古いタイプの「日時計」は古代エジプトで作られており、緑片岩を加工したものだった。紀元前３５００年頃に作られたオペリスクもまた日時計の役割を果たしていました。

・水時計
紀元前５００年から紀元1世紀　古代ギリシャでは水時計が使われており「クレプシプドラ」と呼ばれていました。プラトンはクレプシドラを応用した目覚まし時計を発明しております。
古代ギリシャの天文学者キュロスのアンドロニコスは紀元前1世紀、アテネの風の塔と呼ばれる建物に日時計・水時計を設けています。
メソポタミアから中国に水時計が伝わったのは、紀元前２０００年から紀元前１０００年頃です。

・火時計
火時計とは、何かを燃やして、その燃えた量を調べることで、火をつけてから経過した時間を計る時計です。
・振り子時計
機械式時計は小型化が進み、15世紀には家庭用の時計が、16世紀になると個人用の時計が作られた。１５８０年代、イタリアの博学者、ガリラオ・ガリレイは振り子を規則正しく動かす機械を発明しました。

・時計メーカー
時計メーカーは鍵屋や宝石屋のギルドから生まれた。ただし、時計製作を専門として大量に作るメーカーが登場するのはかなり後のことであります。

・腕時計
腕時計は１８８０年頃に、王族や貴族の女性のためにの美術品として歴史に登場しました。

・海洋クロノメーター
海洋クロノメーターは海上で時刻系を測るため時計であり、大航海で経度を求めるためのものであります。

・クロノメーター
クロノメーターは携帯用の非常に正確な時間測定器具であります。
初期の頃、この言葉は海洋クロノメーターと同じ意味であり、いわゆる経度を測定して遠洋航海をするためのものでした。最近では、スイス機関COSCの認定基準を満たす腕時計を指します。

・水晶振動子
石英の結晶が持つ圧電効果は１８８０年、ジャック・キュリーとピエール・キュリーによって発見されました。
１９６９年、セイコーは世界で初のクオーツ腕時計アストロンを製造しました。

・原子時計
原子時計は現在知られている最も正確な時計であります。数千年で1秒と狂うことが無い。そのため、その他の時計や時間計測器具の校正に使われています。１９４９年に最初に開発された原子時計はスミソニアン博物館に展示されています。

・電波時計
電波時計は原子時計などの基準時計からラジオなどを通じて送られてきた時刻系を元に時間を修正する時計です。

・光格子時計
２０１５年3月東京大学大学院の香取秀俊教授の研究チームが開発した「光格子時計」は１６０億年で1秒しか狂わない画期的なものであります。
ここまでの精度だと一定不変であるはずの物理定数の時間変化さえ観測不能となる。つまり宇宙の誕生となる1３８億年前まで遡っても0.8秒しか誤差がないものであります。