2019年9月
曜変天目の話
すこし前の話になりますが、ゴールデンウィークに奈良国立博物館で曜変天目茶碗を見てきました。
別に陶磁器に興味があったわけではなくて、旅行のついでに何となく立ち寄ったぐらいだったのですが、明らかに他の茶碗と違うオーラに満ちていて、人の心を狂わせるものがありました。
「南宋時代の作品だが、現存するものは世界に3つしかなく、すべて国内にある」
「中国では不吉の吉の前兆として忌み嫌われ、すぐに破棄されたために現存しない」
「わずかに破壊の手を逃れたものが密かに日本に伝来した」
「作成方法は不明で、現在の技術でも輝きを再現することはできない」
などなど、不思議なエピソードで満ちた茶碗です。
ちなみに、曜変天目っぽい感じの茶碗は、アマゾンで6900円で売っていました。正直、画像で見る感じだと、私の目では違いは分かりませんでした(笑)
奈良国立博物館に展示されていたのは、水戸徳川家伝来、現在は藤田美術館蔵のものだそうです。残り二つの曜変天目も、機会があれば見てみたいものです。
<Y.S>