2024年4月
日本初の月面着陸
無人探査機SLIMが去年9月に種子島宇宙センターから打ち上げられ、飛行を続け約4か月半、ついに1月20日午前0時ごろ、日本初の月着陸に成功しました。世界では5か国目の成功です。
SLIMは、クレーターを頼りに自分の位置を知り、狙った場所にピンポイントで着陸しました。これは、世界初です。テレビのニュースで見ましたが、思わず「おぉ、すごい」「へぇ、すごい」と口にしてしまうほど感動的でした。日本の技術の高さを改めて感じました。
着陸直前にはSLIMからとてもユニークなデザインの小型ロボット「LEV-1」と「LEV-2」が放出されました。
「LEV-1」は、はねながら自由に移動し、どの部分から着地しても車輪を回転させてはねられる姿勢に戻ります。「LEV-2」は、外側の殻が車輪になり、回転しながら月面を移動します。どんな方向に倒れても元に戻り、でこぼこ道も走れます。これには何とタカラトミーのおもちゃの技術が使われているそうです。
LEV-2が月面で動き、何枚かの写真を撮影し、その中からSLIMが写っているものを自分で選び、LEV-1を経由して地球に送信しました。直径約8㎝、重さ約250gのLEV-2は、「SORA-Q」という愛称でも呼ばれ、世界最小・最軽量の月面探査ロボットの称号も手に入れました。
これまでの探査機の観測で、月には氷や鉄、チタンなどの鉱物があることがわかり、宇宙資源開発が注目されています。ロボットでの月面でのインフラ整備などの研究がすすめられており、いつか月面で人が土木工事を行う日がくるかもしれませんね。