コラム「ちょんな」

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ちょんな 浜松建設業協会の総務・情報委員会メンバーによるコラムです。

2013年7月

「富士山」

 6月22日、富士山と三保松原がセットで世界文化遺産登録に正式決定された。静岡県民の一人として誠に嬉しい限りである。我々にとって富士山は、そこにドーンとあるのが当たり前でもあり、また間近に雄大な美しい富士山を見られたときには心も寛大になれるし安心感も与えてくれる、まさしく静岡県民の象徴である。

 県内に住んでいながら富士山に1回も登らない「バカ」と言われないよう一応、1回は登った。40年前の学生時代のこと、8月初旬に友人3人でチャレンジ。八合目あたりの山小屋に一泊し、翌朝早起きし、ご来光を初めて目にしたときにはさすがに感動した。頂上がスグそこに見えているのに中々到達しない。人の列が中々進まない。思うように登れない苦しさばかりが湧き起こる。やっとの思いで頂上に到着したのも束の間、混雑、寒さ、酸素の薄さ、疲れも重なって気分も悪くなり、30分ほど休憩しただけで下山。砂走りをころげ落ちるようにふもとの登山口まで無事戻る。頂上見上げて、一同「2度と登りたくないなぁ」と。

 富士山を見るといつも母を思い出す。小学校低学年の夏真っ盛りの頃、浜松市内で酒・タバコ・雑貨店を営んでいた店先の木製ベンチに母と二人、入道雲と真っ青な空の下、はるか遠くに富士山が・・・。「きょうはよく見えるねぇ、いい日だねぇ!」と、微笑む母の笑顔。

 「富士山ありがとう」、いつまでも心を癒す、美しい富士山であって欲しいものです。

<K.K>